(11月18日)
[東京 18日 ロイター] - 今週の東京株式市場は、堅調地合いが予想される。イエレン次期米連邦準備理事会(FRB)議長の緩和継続発言をきっかけに投資家のリスク許容度が上昇。足元で世界的な過剰流動性相場が加速している。短期的な過熱感が強いため一時的なスピード調整はあり得るが、円安による企業業績の上振れや年末にかけての政策期待などが支えとなり、大きくは崩れにくい相場展開となりそうだ。
日経平均の予想レンジは1万4800円─1万5500円。
欧州中央銀行(ECB)による予想外の利下げに続き、FRBのイエレン氏が14日の議長指名承認公聴会で、経済にぜい弱さが残る限り緩和策を維持すると表明。欧米での緩和環境継続を好感し、世界の株式市場は一斉に上昇している。投資家のリスク志向が強まる中で、為替も円安に振れるなど外部環境は良好だ。
11月第3週(18―22日)も日本株は強い基調を維持するとみられる。日経平均は8日から15日までの1週間で1000円強の上昇を記録し過熱感が強い。いったんは下落する場面もあると予想されるが、調整が長引くほどの不安要素は乏しい。
株式市場が強気な背景には、日米欧の緩和競争シナリオがある。「現状はリスクオンの円安だが、米金融緩和が続けば円高に転じてもおかしくない。そうなれば次は日銀に追加緩和の話が浮上する」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア投資ストラテジストの吉越昭二氏)という。緩和期待で投機筋が勢い付くと、先物買いに誘発された裁定買いや、オプション絡みのヘッジ買い、空売りの買い戻しなどで想定外の上昇相場になることが少なくない。為替が1ドル100円付近で推移すれば、下期の業績上振れ期待も高まり株価を支えることになりそうだ。
一方、株式等の軽減税率廃止に伴う個人の売りは引き続き需給面での圧迫要因になるとみられる。また、11月20日と30日はヘッジファンドの決算日が集中するとされている。直近に買い仕掛けたヘッジファンドが一転手じまう動きをみせると値幅を伴う調整につながりやすい。もっとも15日の東証1部売買代金は2.8兆円と7月19日以来、約4カ月ぶりの大商いだった。市場のエネルギーが持続すれば、目先の需給悪はそれほど株価に影響を与えないだろう。
スケジュール面では20─21日に日銀金融政策決定会合が行われる。市場は現行の緩和策継続を織り込んでいるが、世界的に金融政策への関心が高まっているだけに黒田総裁の発言は注目される。20日には10月米小売売上高が発表される。「米景気回復はそれほど強くない」(りそな銀行チーフストラテジストの下出衛氏)との見方もあり、財政協議で議会が混乱した時期の米経済指標として注目度は高い。