こういうのを、“fallacy of composition”、合成の誤謬っていうんだろな、と筆者は思うこととなった。ミクロの視点で正しいことをいっても、それが構成されたマクロの世界では、そのそれぞれの意図、真意とは違う反応をする。
景気が回復してくれば、金利上昇して当然。経済状態が好転してくれば量的緩和策を解除して当然。これらは、改めて言うまでもないが、前者が日銀黒田総裁、後者はバーナンキFRB議長、それぞれの談だ。一見すれば、至極当然のことだし、何も違和感のないものであったはずだ。
しかし問題は、日米、ともに量的緩和政策下にあるということと、それとともに、景気回復に伴う緩和解除プロセスは、通常の金融政策引き締めプロセスとは違って慎重に扱う必要があるということ。この点については、下手すると黒田日銀総裁は、認識が不足しているかも知れないし、バーナンキFRB議長は、逆にむしろ量的緩和策の出口政策が難しい故にその解を見出せない結果の先の発言とも捉えることが出来るのである。
そして、こうした両者による合成の誤謬による結果が、今週のわが国における株式市場の大幅下落ということかも知れない。
通常での経済認識とは違う目線で、この量的緩和下における経済を見ないといけないのである。その認識を持ち得ない限り、日米金融当局者の発言によりマーケットは今後も一喜一憂することとなるのである。