[東京 12日 ロイター] - 政府は12日夕、産業競争力会議を開き、14日に閣議決定する成長戦略の最終案を提示した。成長戦略最終案の主なポイントは以下の通り。
●成長戦略への基本的考え方
・今後10年間の平均で名目国内総生産(GDP)3%、実質GDP2%の成長実現を目指す
・2010年代後半にはより高い成長の実現目指す
・一人当たり名目国民総所得は中長期的に3%上回る伸びとなり、10年後に150万円以上増加
●成長戦略への道筋に沿った主要施策
<民間の力を最大限引き出す:企業活力復活への挑戦(産業と設備の新陳代謝)>
・生産設備や事業の新陳代謝を促す枠組みを構築し、思い切った投資減税で法人負担を軽減することによって、積極姿勢に転じた企業を大胆に支援
・政・労・使の三者が膝を交えて虚心坦懐かつ建設的に意見を述べあい、包括的な課題解決に向けた共通認識を得るための場を設定、速やかに議論を開始
・3年間でリーマン・ショック前の設備投資水準(年70兆円)を回復
・開業率が廃業率を上回る状態にし、開・廃業率10%台目指す
・ビジネス環境ランキングで先進国3位以内
・公的資金の運用について有識者会議で検討、秋までに結論
<健康長寿への挑戦(最先端・予防医療の実践)>
・健康予防・生活支援関連産業の市場規模を2020年に10兆円(現状4兆円)に拡大
・医療品、医薬機器、再生医療の医療関連産業の市場規模を2020年に16兆円(現状12兆円)に拡大
・一般医薬品のインターネット販売を原則解禁
・日本版NIHを創設
<農業・農村所得倍増への挑戦(攻めの農林水産業)>
・今後10年間で全農地面積の8割が担い手に利用され、コメの生産コストを現状比4割削減。法人経営体数を5万法人に
・2020年に6次産業の市場規模を10兆円(現状1兆円)に
・2020年に農林水産物・食品の輸出を1兆円(現状約4500億円)とする
・今後10年間で農業・農村全体の所得を倍増
<エネルギー産業を育て世界市場を獲得>
・2020年に約26兆円(現状8兆円)の内外のエネルギー関連市場を獲得
<ITを利用したイノベーション>
・2015年度中に世界最高水準の公共データの公開内容を実現
<全員参加・世界で勝てる人材:全員参加への挑戦>
・2020年に女性の就業率(25─44歳)を73%(現状68%)にする
・今後5年間で失業期間6カ月以上の者を2割減少させ、一般労働者の転職入職率9%(2011年7.4%)目指す
・今後10年間で世界大学ランキングトップ100に10校以上入れる
・2020年までに留学生を倍増
<新たなフロンティアを作り出す>
・今後5年以内に科学技術イノベーションランキング世界1位(現状5位)
・2018年までに貿易のFTA(自由貿易協定)比率70%(現状19%)目指す
・2020年までに中堅・中小企業の輸出額の2010年比2倍を目指す
・2020年に30兆円(現状10兆円)のインフラシステム受注を実現
・海外の医療技術サービス市場の1.5兆円を獲得(現状0.5兆円)
・2018年までに放送コンテンツ関連海外売上高を現在(63億円)の3倍に増加
・2020年までに外国企業の対日直接投資残高を現在の2倍の35兆円に拡大
・2013年に訪日外国人旅行者1000万人、2030年に3000万人超目指す
●成長戦略の実現方法
・何を目指すかを明示し、施策を実現するのに必要なステップを工程表というかたちで明らかに
・早期に実現すべきものは8月末までに詳細を明らかにし、準備が整い次第実行に移す
・国家戦略特区を創設し、世界からの投資を引き付けるインパクトあるものに限って対象とし実現
・達成すべき「成果目標」(KPI)を示し、「成果目標レビュー」を行う